2013年5月15日水曜日

『寺澤彰紘 硝子展』、5月14日、銀座ギャラリー陶悦にて

いつものことながら最終日間近に訪問することになってしまい、当然、残された作品しか見られず、全貌を拝見できることが叶わない状態でこのような記事を書くの申し訳ないかもしれないですが、まあお許し願います。


以前と変わらず、基本的に実際に使える身近な作品というコンセプトで一貫しているように見受けられる作者の硝子展ですが、考えてみればこれは陶器や磁器ではきわめて正統的な行き方なんですね。

ただ、昨年に日本ガラス工芸協会のかなり大規模な展覧会を拝見した印象がまだ多少残っているのですが、やはり、ガラス工芸ではオブジェや機能性を離れた方向に流されてゆく、というか、何かそういう力、中からの力であるか、外からの力であるかなどと考え始めるとまた難しくなりますが、そういう力が働いているのは否定できないような気がします。

今回の展覧会でも目立たないところで、さりげなく新しい試みがされていることが感じられました。照明器具つきの飾り板や小さなオブジェ、文鎮などがその範疇に入るかもしれません。

という次第でガラス工芸はまだまだ流動的で、それだけに楽しみも大きいかもしれません。ただこれからの時代環境が硝子にとってどのようなものになって行くことか・・・


さて、今回は当方、ひとつ思いつきで、このような用途、あるいはジャンルのガラス工芸品が欲しい、という提案をさせていただきました。それというのは一種の文鎮ですが、開いた本を開いたままの状態で押さえることのできる文鎮です。文鎮と言ってよいのかどうかはわかりませんが。

この提案には寺澤氏にも興味を持っていただけたようです。それで当方としてはこの件で来年に期待することとなりました。

この提案については次回、別のタイトルで、少々詳しく紹介させていただこうと思っています。

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